四国で一番小さな町、徳島県上勝町に滞在するヘルスツーリズムのツアーが官民協働で造成された。徳島県、上勝町と、健康関連の日用品などを手掛けるサンスター(大阪府高槻市)グループが連携して開発に取り組んだ。健康的な食事やウオーキングなどを組み込んだ初回のツアーは来年5月に実施される。
ツアーの開催地、上勝町は山間部の町で人口約1600人。高齢者の活躍で「つまもの」(料理に添える葉っぱの飾り)の出荷額が日本一になったことで有名。森林などを生かしたヘルスツーリズムや農業体験などで観光振興、移住促進を目指す「いろどり山構想」も推進している。
官民連携で造成されたツアーの名称は、「健康道場ツアー~阿波遍路と葉っぱのまち徳島・上勝コース」。上勝町の月ケ谷温泉「月の宿」などで、地元の食材を生かした玄米菜食の食事、専門ガイドによる健康ウオーキングやエクササイズ、個別栄養指導などのプログラムを提供する。
サンスター徳島工場での歯の衛生指導、四国八十八ケ所霊場への訪問なども組み合わせる。開催日は5月24、25日。徳島空港などの現地に集合。旅行代金は現地までの交通費は別で2人1室利用で1人5万円(税込み)。募集定員は26人。
ツアーは春、秋の年2回実施する予定。プログラムを生かした日帰りミニツアーなども企画する。運営態勢の構築では、上勝町が自立的、持続的にヘルスツーリズムを推進できることを重視。第三者機関によるヘルスツーリズム認証の取得も目指す。
産業育成を目指す徳島県が、健康指導や健康目的のツアーにノウハウを持つサンスターに協力を要請して実現した。サンスターは社員向けの健康事業などで培った健康法を生かして「健康道場ツアー」を展開。山形・かみのやま温泉、和歌山・熊野古道でもツアーを実施している。